移住先ランキングで常に上位を占める岡山県。まだまだたくさんの方の移住をお待ちしています。

岡山県移住ポータルサイト おかやま晴れの国ぐらし


RSS

先輩移住者の体験談

 >  > 【起業】住みよい環境で、素材と技術にこだわった工房を~笠岡市・南さん~

【起業】住みよい環境で、素材と技術にこだわった工房を~笠岡市・南さん~

南智之さん

南智之さんご夫妻
移住形態:
Iターン
移住時期:
平成22年
前住所:
北海道札幌市
現住所:
笠岡市
現在のお仕事:
手作り家具製作販売
きっかけ

インタビューに応える南さん 両親の出身は笠岡だったのですが、私は大阪生まれの大阪育ちで、大阪でサラリーマンをしていました。小さいころから工作が好きで、サラリーマンのころにも家で日曜大工的なこともしていました。

34歳のとき、木工を職にしようと思い立ち、会社を辞め、岡山県津山市の津山高等技術専門校(現岡山県立北部高等技術専門校)に入校し1年間勉強をしました。大阪に住んでいたのに津山の技術校を選んだのは、伝統工法による家具の製作技術の習得ができるからです。ベニヤを加工する技術校は結構あるんですが、伝統工法が取得できる技術校は私が探したときには、津山のほかにありませんでした。どうせやるのなら、本物の木で、昔からのやり方で勝負したいというのがありました。

卒業後、いきなり独立というのも不安でしたので、どこか就職がないかと色々と探しましたが、どこもありませんでした。そもそも手作り家具の工房っていうのは、職人一人でやっているところが多く、どこも人を雇う余裕がないのが現状です。

南さん作品のロゴ それで、妻の実家のある北海道札幌市で、アルバイトをしながら工房の経営の準備をすることにし移住したんですけど、現実は厳しかったですね、見通しの甘さを思い知らされました。というのが、大阪の感覚でアルバイトの賃金を計算していたんです。北海道と大阪では賃金の単価が全然違いました。より収入を得ようとすると拘束時間が長くなってしまうし、体力的にも、工房の準備なんて全然ままならなくなりそうでしたので、3ヶ月ぐらいでアルバイトをやめ、工房に専念することにしました。

北海道への移住を決めたもう1つの理由に、北海道がよい国産材の産地だということがあります。こちらにいて、北海道からいい材木を仕入れようとしても私のような小規模な工房では相手にされないのではないかと思い、北海道で実績を積み、仕入れのルートを確保しようと考えました。

家具の販売はホームページを通じて行っています。北海道で必死で頑張りましたが、その結果いい木材の仕入れができるようになり、全国に顧客もできてきましたので、より気候がいい岡山県に...、両親も仕事を引退し笠岡市にUターンしていましたので親元に近いところに移住しようと考えました。

移住先の選定について

移住地探しは2年ぐらいかかりました。私は、自然の素材を扱っているということもありますし、田舎の静かな環境での生活に憧れがありました。海が好きなので、海にも近い田舎ということで、笠岡市周辺の井原市、矢掛町を中心に移住先を探しました。

情報収集はインターネットが中心でした。「晴れの国ぐらし」も何回も見ましたよ。ホームページで窓口を確認して、市役所や役場に問い合わせて、という感じで情報を集めました。もちろん、里帰りを兼ねて現地を見に行ったりもしました。

ご自宅からの風景 住まいと工房が必要なので、廃校となった校舎などを探していたんです。いい雰囲気のところが見つかったんですが、改装のことなど、なかなか話が前に進まなくて...。そこは1年越しで話をしていたんですよ。そんな中、笠岡市役所の前を通りかかったら「笠岡市定住促進センター」という看板が掛かっていて、「あれっこんな看板なったかな」という感じで、ふらっと訪ねてみたんです。そうしたら、すごく親身になって物件を探して下さって、年末に物件の紹介を受けて、3月には今の住居への移住が決まりました。本当にあっという間でした。

定住促進センターは物件の紹介はもちろんですが、その他にも色々とお世話になりました。

価格も含めて賃貸の交渉は大家さんと相対だったんですが、定住促進センターの方が立ち会ってくださって、スムースに話ができるよう図ってくださいました。

それから、6歳と3歳の子どもがいるんですが、小学校や、幼稚園までの通学路を案内くださったり、学校への入学がスムースにいくように学校や教育委員会へ連絡していただいたり、移住前に得たい情報が得られるよう御配慮してくださいました。移住後も、電気や水道の工事をどうやってお願いしたらいいかだとか、役所の手続きだとか、「分からないことがあったらまず定住促進センターへ」っていう感じでお世話になっています。

物件についても定住促進センターを利用してよかったと思います。笠岡は街のイメージだったので、正直笠岡にこういう田舎があるとは思いませんでした。笠岡に住む叔父も「知らなかった。」というぐらいですから。こういう周辺部の情報を持っているのが行政の強みじゃないですかね。不動産業者にもあたったのですが、どちらかというと田舎の中でもいい立地の物件が多かったように思います。

ただ行政の方はホームページ上の情報が少ないですし、更新があまりされないですね。私自身インターネットで商売をしていますが、情報の更新には常に気を配っています。もっときめ細かく情報発信してほしいです。

移住してからの生活について

南さんの工房 住まいはそのままでは住めそうになかったので自分でリフォームすることにしました。3月にまず私一人移り住んで家をリフォームし、娘の入学に合わせて4月から家族で移住という計画だったんですが、リフォームが大掛かりになってしまい思ったように進まなくって。家族は父母の借りているアパートに仮住まいしてもらって、5月にようやく家族の引っ越しができました。床の張替は終わったんですが、外装も、中の壁の張替もまだ途中なんです。床は無垢のナラ材を使用しています。せっかくなので、こつこつ直しながら本物の木の感触が味わえる住まいにしたいですね。

賃貸した敷地に畑もあるんです。すでにモモ、ウメ、カキ、ミカンの木が植わっていて、先日早速妻と母がウメを収穫しましたよ。ちゃんと肥料をやれば四季折々に収穫できるんじゃないかなと楽しみにしているんです。野菜づくりも進められるのですが、今は仕事や家のリフォームが忙しくって手が回らないんです。自分で作った野菜を収穫するなんてことをすれば娘の野菜嫌いも治るんじゃないかと期待しているんですよ、そのうち挑戦したいですね。収穫期には近所の方が、どっさり野菜を分けてくださって大変助かっています。

お嬢さんもお手伝い ここの緑に囲まれた環境も大変気に入っていますし、笠岡の市街も近いので買い物とか生活の面でも不自由を感じないです。ただ娘が通学に50分かかるので娘には頑張ってもらっています。

今までインターネット販売で事業をしていたので、仕事に関しては地域と全く関係がなかったんです。でも、せっかくなので今後は、自宅の一部をギャラリーにするとかして「地域の中の仕事」というふうに展開したいなと思います。

※この内容は、平成22年6月に行ったインタビューを元に編集し作成しています。

笠岡市定住促進センター