
先輩移住者の体験談
【起業】特色ある田舎の古民家を基に~新見市千屋・鈴木さんご夫妻~
鈴木章弘さん、晴子さんご夫妻

- 移住形態:
- Iターン
- 移住時期:
- 夫:章弘当時33歳(1992年)、妻:晴子当時41歳(2006年)※結婚(2005年)を機に妻も移住
- 前住所:
- 夫:章弘大阪(出身は浜松市)、妻:晴子(広島)
- 現住所:
- 新見市千屋花見
- 現在のお仕事:
- 古民家民宿千屋アウトドアハウス経営
夫のきっかけ
大学卒業後、11年間勤めた大阪の会社を退職し、新見市にまいりました。その頃はバブル華やかなりし時代で、旅行会社の営業マンとしてお客様を日本各地にお連れしていると、どこもかしこも似た様な観光施設や大型リゾートホテルばかりになっているのに疑問を感じ、日本の原点である素朴な田舎の良さを伝える事が出来ないかと思い立ったのがきっかけです。
妻のきっかけ
広島市内の旅行会社で20年間勤務していましたが、主人と知り合い、結婚を機に田舎暮らしが始まりました。特に田舎暮らしにあこがれを抱いていた訳ではありませんでしたが、民宿業は、自分の今までの経験を活かした職業と思いましたので、すんなりと来る事ができました。
準備した事、期間(夫)
一切地縁血縁がなかったので、こちらで生活をしていくのに当たっての準備は、新見に移住してから始まりました。今の民宿兼自宅を、新見に来てから一年後に知り合った方から大家さんを紹介して頂き、その後、ご親戚の方のご同意を得るまで更に1年半かけて借りる事ができました。
今では、大家さん、ご親戚の方とも大変親しくさせていただいています。新見に来てから宿開業まで、3年4ヶ月ほどかかりました。
地元の会社に勤めながら民宿を仮オープンの状態が約10年間続きました。
移住先の決定理由(夫)
新見市北部の田園、なだらかな山並の風景、高梁川の源流が有る事などの素晴らしさと、千屋が岡山で有名な千屋牛の発祥の地であることです。またもうひとつ、観光洞窟として有名な井倉洞・満奇洞が新見市南部にありますが、それ以外に多くの鍾乳洞が点在しているので、自然のままの洞窟の案内もこちらで出来る体験の一つに出来たらと思い、選びました。
苦労した事、予想外の事
主人が地域の集落の方々とゆっくり長年掛けて良い人間関係を作ってくれていて、また、学んだ事をひとつひとつ教えてもらったので妻の私は特に苦労はありません。田舎暮らしは、周囲の方との人間関係が密で大変と結婚前に言われてきたのですが、それも感じた事はなく、逆に皆さん親切で面倒見が良い方達ばかりなので、感謝しています。
予想外の事は、田舎は虫が多い。。。とばかり思っていましたが、ここ新見市千屋花見では冬場の低温のせいか、殆ど蚊がおらず、アブラムシは全くいないのに驚きました。
(夫...最初は、地域の人と話しの接点が無く、集会等で戸惑いましたが、焦らず時間をかけることで良い人間関係を作れたと思います。)
現在の生活状況・パターン
2006年より、二人の結婚を機に民宿を本格オープンしてこれ一本での生活が始まり、現在に至っています。畑作、稲作のプロの方がたくさん周りにいらっしゃいますので、民宿の料理で利用する野菜や米等は殆ど地元の方より購入させて頂いています。
これからUターン等を考えている方にアドバイス
新見市では光ファイバの通信網が全戸に設けられており、インターネットの通信サービスや地上デジタル放送に対応したケーブルテレビのサービスを受けられる環境が整うなど都会生活とのギャップを感じる事が少ないと思います。
ただ、やはり自家用車があった方が、色々と便利かと思います。
田舎暮らしの事だけに限りませんが、積極的に周りの方達との接点を持ち、また、接点を持ちながらその地区のやり方を学びなじんで行くのが、新しい生活を楽しめる秘訣かなと思っています。
(夫...妻に比べ、私は多少人見知りしますので、ゆっくり時間をかける事が良い人間関係を作るコツだと感じています。それと、最初に地域の方々にきちんと挨拶することです。)